ジステンパーにかかっている犬の対処と世話方法


ジステンパーは、あなたの大切な犬の生命を脅かす危険のある、とても重い病気です。残念ながら特効薬がないので、ジステンパーウィルスに感染していると一旦診断されたら、ウィルスがこれ以上増殖しないことを望みながら、症状を和らげる対症療法を受けることになります。ここでは、ジステンパーにかかっている犬の対処と世話方法について説明します。
まずなによりも大事なことは、動物病院で獣医の診断を受け、あなたの犬がジステンパーに感染したかどうかをきちんと確認することです。別の記事「犬のジステンパーの症状」に、この病気の症状について説明がありますので読んでみてください。
獣医は、あなたの犬がジステンパーに感染していると診断すると同時に、今後犬がどういう状態になりえるのかを説明するでしょう。覚えておいていただきたいのは、ジステンパーは命を脅かす危険のある重い病気ですが、早期発見すれば病気に打ち勝てる可能性もでてくるということです。

ジステンパーは呼吸器、消化器、神経系に直接影響を及ぼすので、症状が現われてくると、掃除が行き届かなかったりして飼い主も犬自身も身の回りを清潔にできなくなりがちです。ですから、ジステンパーにかかった犬の世話をするときには、犬の生活環境をより良くし、できるだけ苦しみを和らげてあげるよう努めることが大切です。
治療にはあなたができるだけ犬のそばにいて介護してあげることが大事です。というのは、犬は自分で食べたり水を飲んだりという簡単なことが出来なくなることがあるからです。

ジステンパーにかかった犬の世話で基本的に大事なことは、脱水症状にならないように気を付けることです。この病気の初期症状のひとつは、犬が自分からすすんで水など液体を飲まなくなることなので、飼い主は頻繁に犬に水を飲ませてあげるように努めなければいけません。
もし犬が水を飲みたがらなかったり飲もうとしても出来ない場合は、針のついてない注射器で水分を与えてあげる必要があります。水のほか、自家製の鶏がらスープ(塩など調味料を加えていないもの)や栄養分のあるスープも飲ませてあげるとよいです。
治療中の犬に適切な水分・栄養補給については、担当の獣医に聞いてみてください。

ジステンパーにかかった犬は食欲がかなり低下してきますが、栄養を摂り続けることが大切です。普段与えていたものより、より柔らかく消化しやすい食事に変えることをお勧めします。また、必要な場合には犬の口を広げて、少しずつ食べさせてあげましょう。鶏肉をジューサーにかけ細かくしスープを少し加えたものでもよいですし、レバーもよいです。

ジステンパーの治療でよくみられるのは、筋肉に感染の症状が出てきた犬にビタミンB複合剤を与えることです。担当の獣医が特にその点について触れない場合は、あなたから聞いてみてください。
さらに、もし抗生物質を処方されたら、皮膚に副作用が出てこないかどうかをよく観察してください。

それから大切なことは、担当の獣医と頻繁に連絡を取り合い、あなたの犬の症状の変化を観察し報告することです。ジステンパーは人間には感染しませんが、犬にとっては完治させるのにとても難しいウィルスです。ですから獣医の指示をよく聞きながら献身的に世話してあげることが欠かせません。

ジステンパーを予防するにはひとつの方法しかありませんん。それはワクチン接種です。一回目のワクチン接種は生後6~8週間のときに行い、その後は年に1度必ず接種してください。
また、雌犬には妊娠する前にワクチンを接種してください。ジステンパーは母親からお腹の赤ちゃんにも遺伝し突然死の危険を高めてしまうからです。

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